「ほんと?」


「ほんと。」


「ちょっと待ってて。」


そう言うと、美和はどこかに走って行った。


ほんと、可愛いやつ。


ちょっとからかってやろうと思っただけなのに。


もらったチョコ見て、どんな反応するか。


思った通りの反応。


興味ないふりしといて。


ほんとは、心のなかでは。


不安になってる。


「龍矢、これ。」


たぶん、私の顔は真っ赤。


だって、いつまでたっても慣れないんだよ。


好きな人に、プレゼントするって。