龍矢に渡された紙袋には、きれいにラッピングされた箱がいっぱい。


「なに、これ?」


「バレンタイン。もらった。」


「誰に?」


「会社の女子社員。」


ちょっと待ってよ。


それを奥さんに渡す人、いる?


「どうすんの?これ。」


「さぁ?」


さぁっ?って。


「美和、おいで?」


「えっ?」


龍矢が呼ぶから、近くに行った。


「どう?俺、会社でモテてんだよ?」


「そうみたいだね。」