「そうなんだけど・・・なんかすっごく悲しいの。」


「美和・・・」


「なんでだろうね?ずっと会えないわけじゃないのに。」


私、人と別れるのがダメになってる。


辛いんだ。


どうしてかな?


なんか。


ずっと、永遠に会えないかもしれないって。


そう思ってしまうんだ。


「龍矢、私ね。」


「うん。」


「お母さん死んでからダメなんだ。誰かと別れるの。」


そう言うと、美和はもっと俺に抱きついてきた。


「ずっと会えないわけじゃないのにね。」


顔を上げた美和の目には、ちょっとだけ涙。