「三木美和さん。どうぞ。」


しばらくすると、名前を呼ばれた。


そう言えば、三木美和って初めて呼ばれたかも。


一瞬、誰だか分かんなかったよ。


「ほら、行くぞ。」


「えっ?龍矢も行くの?」


「当たり前だろ?どうせ、医者は男だし。」


「いいよ。一人で行くから。」


そう言ったけど、ずるずる引かれてく私。


結局、龍矢も一緒に診察室に入った。


龍矢のバカ。


いくら旦那さんでも、ここまでする人いないよー


「ずいぶん熱が高いので、点滴して帰ってください。」


お医者さんにそう言われちゃった。


「はい。」