顔をあげると、拍手が起こった。


「それでは、これからも、世界中の三木会社がますます盛り上がっていくよう、意見交換なども交えて、パーティーをお楽しみください。」


龍矢の締めくくりのあいさつ。


その声が合図のように、会場中がざわざわしだした。


飲み物を飲む人。


食事をする人。


「大丈夫だったろ?」


「龍矢。」


「まだ、仕事はあるんだ。俺の隣に居ろ。」


「うん。」


龍矢のところには、いろんな人が来るから。


一緒にその相手をしなくてはいけない。


奥さんとして。


しばらくすると、龍矢にあいさつに来る人がちらちら。


龍矢は一人一人に、笑顔で答えていた。