今から私が、龍矢の奥さんとして紹介される。


「一部の方はご存じかもしれませんが、私三木龍矢は1年半ほど前に結婚いたしました。今日は妻を紹介したいと思います。」


その声に、会場がざわめいた。


龍矢がこっちに向かって、歩いてきた。


「顔が変だぞ?」


「失礼ね。」


「いつもの美和でいい。笑ってろ。」


「うん。」


差し出された手をぎゅって握った。


「紹介します。妻の美和です。」


会場から拍手が沸き起こった。


「美和と申します。これからよろしくお願いします。」


会場のみんなに向かってお辞儀をした。


大丈夫だっただろうか?


私は龍矢の奥さんとして、認められただろうか?