「泣くな。目の腫れた花嫁なんて最悪だろ?」


「うん。」


そうだね。


泣いたら。


ドレスもメイクも台無し。


「行くぞ、美和。」


「うん。」


龍矢の腕に、自分の腕をからめて。


歩き始めた。


このホテルにある。


小さな教会。


二人だけの。


結婚式。


「新郎、三木龍矢は新婦立花美和を一生愛することを誓いますか?」


「はい。誓います。」