「何するの?今から。」


「結婚式に決まってんだろ?」


「結婚式。」


「ただし、仮のな。」


「仮の?」


「ほんとの結婚式は、俺たちの関係が認められたらやる。」


「うん。」


「美和が高校卒業したときにな。」


「うん。」


「だから、今日は二人だけだ。」


「龍矢、いなくなったかと思った。」


「いなくなるわけないだろ?」


「だって、なにも言ってくれなかったし。」


「驚かそうと思って。」


「独りで不安で。」