りょー君と来た場所は、屋上だった。


10月も終わりごろ。


風が冷たい。


「悪い、こんなところで。」


「うんん。」


「2人で話したかったんだ。」


「うん。」


りょー君が一呼吸したのがわかった。


「あのさ、聞いていいかな?」


「うん。」


「あのときのこと。」


「うん。」


あのとき。


なぜ私が、龍矢と一緒に居たか。


このまま、黙っていることはできないよね?