それから、タオルを返すことなく、夏休みは過ぎていった。


ある日。


みーちゃんに会った。


どこ行くのって聞いたら。


お母さんのお墓って返事が返ってきた。


知らなかった。


みーちゃんのお母さんが亡くなってたなんて。


俺も一緒について行った。


俺はおばさんのことが大好きだった。


楽しそうにお菓子を焼く姿が、鮮明に残っていた。


帰り道。


俺はどーしても気になってることを、聞いた。


「なぁ、みーちゃん。」


「ん?」


「聞きたいことあるんだけど。」