「よかったよ。」


いつまでも泣く私を。


龍矢はしっかり抱きしめてくれてた。


「俺はお前をおいて、どこにも行かない。」


「うん。」


「だから、泣かなくていい。」


「うん。」


顔を上げた私に。


龍矢のキスが下りてきた。


私って、もう。


龍矢無しには、生きていけないのかもしれない。


もう一度キスをしたとき。


カーテンの隙間から。


誰かの足が見えた。


誰かの手が、カーテンにかけられた。