「美和。」


「ん?」


「俺の胸の中にいるときくらい、悪いこは考えるな。」


「うん。」


「他の男のことも、考えるな。」


「考えてないし。」


「ほんとか?」


「だって、私には・・・」


「私には?」


「龍矢しか・・・」


「俺しか?」


「考え・・られ・・な・・い」


恥ずかしくて、龍矢の胸に顔をうずめた。


「俺も、お前だけだ。」


耳元で、龍矢の熱い息を聞いた。