また、された。


「んっ、誰かに見られる。」


「誰も見てない。」


「どうしてよ?」


「花火見てるか、みんな俺たちと同じさ。」


同じ?


そうなのかな?


ちらっと、顔を動かした。


「どっか向くな。」


「んっ、もう。」


「なぁ、美和。」


「なに?」


「俺、さっきから我慢してんだけど。」


「なにを?」


「それ、聞くか?」