あたしは…敦志の腕の中に到着した。

「は、はな…」

離せって、言えない。

このぬくもりに、いつまでも包まれていたいと思ってしまう。

どうしよう…どうしよう。

心臓が、一気に早く動く。

敦志の、優しさが伝わってくる。

「誰もいねえよ」

「…ぅ」

「泣いていいから」

「…っ…」

泣いて…しまった…。

「どう…っす、ればいい…かっわからっ…な、いっ…」

ぎゅって、抱きしめてくれる敦志。

敦志の、匂いがする。

シャンプーの香り?

いい匂いがして、安心する。

安心して、涙が止まらない。

受け止めてくれる敦志が、どうしようもなく愛しい。