まあ、五時っていうのはあたしの身勝手極まりない推測であって。
もしかしたらもっと早いかもしれない、なんて自分を宥(なだ)めて。
…あたしの思いは多分天に通じたんだと思う。
…ピロリン ピロリン
メ・エ・ル!!!
『もうすぐ終わる。後10分ぐらい。
正門で待ってる』
正門で待ってる
だってさ…。
なんか、すごい嬉しい。
「ん…?」
後、十分…?
早いし!歩きで十五分だし!
待ち合わせには極度に早く行く習慣のついたある意味偉いあたしは、急いで家を出た。
「いってきます!」
「いってらっしゃい」
本当なら、散歩にこんなに急ぐなんておかしいんだけど。
そんな事気にしてる場合じゃない。
待たせてしまう!