季節は冬を迎え、12月。

街がクリスマス色一色で彩られた、12月25日。

心の5回目の誕生日だった。

美紗は朝早く幼稚園に送ってもらい、心を待っていた。

誕生日プレゼントにと、ブレスレットを用意していた。

しばらくして心がやってきた。

「みさ、めりーくりすます!!」

「こころ、めりーくりすます!!あと、たんじょうびおめでとう!!」

そう言って、きれいに包装されたプレゼントを渡した。

「あけてみて~?」

美紗にそう言われて開けてみると、綺麗なビーズのブレスレットが入っていた。

「わあ…きれい。ありがとう。ずっとだいじにするね!!」

「わたしがいちばんこころのことすきだからね。」

心は早速腕にはめてみた。

しばらくして同じクラスの若宮凌空(わかみやりく)が来た。

「あーこころちゃん!!おたんじょうびおめでとう。」

そう言って、凌空もプレゼントをくれた。

「りっくん、ありがとう。」

中身はブレスレットだった。

心は着けようか迷ったが、凌空のキラキラしている目を見て決心した。

右腕には美紗からのブレスレットが着いているから、左腕に凌空からのブレスレットを着けた。

だが、それが美紗を怒らせた。