「郁人…あなたはいつも勝手だったよね。最後までほんと勝手だよ…。一人で死ぬなんて…。目を閉じればいつも郁人との思い出が蘇るよ。告ってきてくれた日のことも辛かった日々のことも。全部大切な宝物だから。あたしは郁人を忘れないよ。素敵な仲間がいてよかったね。生まれ変わったら、あたしに会いにきてよね!」

心は一礼すると座場に戻った。

お坊さんがまたお経を唱え、棺にそれぞれが思い思いのものをいれた。

黒い服を着た人たちがきて、棺を運んでいった。

その後を車で追った。

火葬場に着いて、棺の中の物は業火で空へ送られた。

「本当にばいばい…」

心が小さくつぶやいた。

すべてが終わってみんなその場を後にした。

心達4人は郁人の仲間に頭を下げられていた。

「本当にありがとう!」

「いいよ!郁人にお別れ言えてよかったから!」

心はそう言って笑顔で歩いていった。

美紗達も後をついていった。