「やろう!!」

声を出したのは美紗だった。

「美紗…」

凌空の言葉を遮って心が口を開いた。

「お金…集めようか。」

「ありがとうございます!!」

郁人の仲間達は頭を下げた。

そして心達と郁人の仲間達は明日、自分のお金を持ってまたここに来ることを約束してわかれた。

その夜、美紗は自分の部屋にいた。

「貯めとけば…よかったな…2万4千円か…。」

美紗は肩をおとすと心に電話をかけようとした。

するとノック音がした。

コンコン。

「美紗?入るわよ?」

カチャ…

部屋に入ってきたのは美紗の母親だった。

「お母さん…何?」

「美紗が何をしようとしてるかはわからないけど…これ…ちょっとだけど。」

美紗の母親は美紗に茶封筒を渡した。

美紗は慌てて中を開けた。

中には5万円が入っていた。

「お母さん…」

「少しでも役に立つといいわ。」

美紗の母親はそう言うと美紗の部屋を出て行った。