「俺が心を守りたい。」

新しい制服に身を包み、桜の木の下で心に告白したのは凌生だった。

突然のことに心は驚いた。

「凌生?!」

美紗と凌空もびっくりしていた。

「いつか言おうと思ってたんだ。」

「それが今なの?」

美紗が聞く。

「でも凌生、心は大賀が…」

凌空の言葉を心は遮った。

「いいよ。付き合おう。」

「えっ?!心?」

美紗が言うと心が言った。

「凌生はいつも私を見てくれている。郁人とは違う優しさがある。ずっとそばにいてくれた。これからもずっとそばにいてほしい。」

それが凌生と心の始まりだった。

高校生になっても4人は目立っていた。

凌生と付き合うようになってからも、心が一番に想っていたのは郁人だった。

それは心を見ればわかった。

凌生自身も気付いていたと思う。