しばらくして夏休みに入った。

心と郁人は心の両親にも言われ、少し距離をおいた。

夏休みはi4で一緒に過ごした。

心はいつも笑顔だったが、時折見せる虚ろな表情を3人は察知していた。

夏休みが終わると、クラス内は受験モードになっていた。

4人はA高校へ進むことを決めた。

4人の成績なら難なく合格できると告げられた。

郁人はというと、進路希望はいつも白紙で提出していた。

学校には来るものの、どこか虚ろ気だった。

心は学校では郁人と一緒にいる日も多かった。

唯一の2人の時間だった。

秋が過ぎ、雪の舞う季節がやってきた。

12月25日、心の15歳の誕生日会は郁人も呼ぶことにした。

心の両親も許してくれて、心はとても嬉しそうだった。

12月25日は終業式なため、学校が終わった昼から心の家で誕生日会をやることになった。

4人は学校が終わるとそのまま心の家に直行した。

しばらくして郁人が後ろめたそうにやってきた。