しばらくして、医師が部屋から出てきた。

「間に合ってよかった…。」

医師の声にみんなが安堵の声をもらした。

「お母さん…」

医師は続ける。

「2回目はないと思って下さい。次に心臓が止まることがあったら、もう手が施せないかもしれません。心臓病は心ちゃんが一生付き合っていく病気です。だからみんなで、心ちゃんを守っていってあげてください。」

そして医師と看護士は去っていった。

「心…」

「こころ…」

「心ちゃん…」

「心ちゃん…」

心とは、またしばらく面会謝絶をやむを得なくなった。