その時、二・三人がやって来たのが御簾越しに分かりました。

尚仁様かもしれないとハッとすると、やはり尚仁様が入っていらっしゃいました。

その時、隆資が座り込んでいるのに気付いて、足を止めてじっと見つめ、その場にしゃがみこんでしまわれました。


「み、みや…?」

ボソッと呟かれた言葉の意味を理解するのに時間を要しましたが、やおら少納言と見つめ合って、プッと吹き出してしまいました。