そしてその翌日 麗景殿宮様に、中宮宣下が下りました。 人々は右大臣家のことに気を取られていて、突然のことに驚き狼狽しました。 昨日までお祝いを言っていた右大臣家が、今日は一転、憂き目を見ることとなったのです。 それでも、この日を選んだのは尚仁様のお優しさでしょう。 悲しいことも、おめでたいことに混じって少しは紛れるとお考えくださったのだろうと思います。