「姉君も、御慰み者にはなるまいと抵抗なさったそうですが、遂には否み難くて、関係を持つようになったのだそうです。

しかし姉君の御容貌やお心映えが素晴らしく、どんどん右大臣様が入り込むようになられたのです。

しかしあまりにご身分が重々しくて気軽にお通いになることもできず、いっそ北の方としてお屋敷に迎え入れようと御決意なさったのです。

ちょうどその時、御懐妊もお分かりになり、御胤が安定なさる時期を待って、いよいよお引っ越しなさるのだそうでございます。」