『お変わりありませんか。

まずは、この度の東宮様の御即位の慶びを申し上げます。

あなたもいよいよ御覚えめでたく、私も安心しております。

さて、実はこの度、再婚して北の方を迎えることに致しました。

その方は右大将殿の姉君で、今身ごもっています。

大体、あと五ヶ月で生まれる予定です。

それに先立ち我が家に迎え入れることに致しましたので、お知らせ致します。

あなたは何もお気になさいませんように。』