「女御…良かった。」 東宮様はそう呟かれると、そこに女房たちが居るのも構わず私を抱きしめました。 「ひ、人が見ております!」 嬉しいとか愛しいといった感情より、私はとにかく恥ずかしくて、東宮様の胸を強く押しますが東宮様のお力にはかないません。 「ああ、そなた達は下がって良い。」 今女房たちの存在に気付いたようにそう言って、私を抱き上げて御寝所へと入りました。