東宮様は、私の頭を撫でながらお眠りになりました。 昨夜は私を気遣ってずっと優しいお言葉をかけてくださっていたので、お疲れになったのでしょう。 安らかな寝顔は、まだまだ幼くていらっしゃいます。 そのお顔を見て、はっとしました。 私は、年上の妃。 世間では、東宮様のお世話をする女御と思われています。 その私が、こんなにいっぱいいっぱいではいけないのです…。