「そうだ、ゆぅ君、聞いたよ~、ゆぅ君の
 伝説!!」

「俺の伝説??なんだよ、それ・・・」

「モテモテ伝説と凄腕伝説!」

私が自慢げにそう言うと、ゆぅ君は何だそれ
って笑う。


「知らないの?
 私、高校の時、T中だって言ったら、
 ゆぅ君や健ちゃんのこといっぱい
 聞かれたんだよ。女の子達、
 すっごい騒いでたもん!!」

私は伝説の話をした。

「そんなことねぇよ。
 俺は別にたいしたことねぇし・・・」

「そうなの?
 なんだ、私、ゆぅ君に守って
 もらおうと思ったのに・・・」

「水嶋のことは俺が守ってやるよ!」

ゆぅ君がそう言うから私は嬉しくて聞いた。


「守ってくれるの?」

「当たり前だろ!!」

守ってやるって言われてすごく嬉しかった。


「じゃぁ、私はゆぅ君のこと守ってあげるね」

私がそう言うと、ゆぅ君は水嶋には無理だろ
って言った。


私ね、いつもいつも誰かに守られてばかり
だったから、これからは私が守りたいって
思ったの。


でも、誰かを守りたいなんて思ったの
ゆぅ君が初めてなんだよ。


今日は本当に初めてのことばっかりだった。


今日のこと、絶対に忘れない。