「あっ、そうだ!
 健ちゃんもうすぐパパになるって聞いた?」

「あ~、マジでびっくりしたな。
 あいつが親父になるとか考えられねぇ!」

ゆぅ君は強い口調で、だけど嬉しそうな顔で
そう言った。

「ねぇ~、びっくりだよね。
 千絵も美鈴ちゃんも子どもいるしね。
 なつも結婚するし、私だけだったんだよ、
 一人者・・・」

私がそう言うと、ゆぅ君は俺がいるだろって
言ってくれた。


「今日、会えて本当によかった」

「だな・・・」


人生なんてゲームなのかもしれない。

人生ゲームっていうゲームもあるし。


一人一人、コマがあって。

人生を歩いていくんだよね。

いろんな困難を乗り越えて、人生を進んで
行くんだ。


そう思うと、私達はまだまだスタート地点
なのかもしれない。



「みんな、結婚していくんだよな・・・」

ゆぅ君がいきなりそんなことを言った。

「だね・・・。千絵なんか子どももいるし・・・」

私がそんなことを言っていると、ゆぅ君が
聞いてきた。


「水嶋は結婚願望とかってねぇの?」

「私は・・・。前はすごいあったけど、
 今はどうだろ?
 でも、25歳ぐらいにしたいなぁって思う」

私がそう言うと、ゆぅ君が笑った。


「ってか、25才って、来年だろ?」

「本当だ。来年って絶対無理だよね・・・」


私も笑った。