予鈴がなったので教室へ戻ってきたのだった。


はぁ...


それにしてもうるさい。

どうしてしゃべることしか出来ないのであろうか。



「ねぇ、委員長ぉ」

話かけてきたのはショートカットの活発少女。

「あんね、今週の日曜日なんだけど、夕紀と未歩と遊びに行くんだけど、委員長も来ない?」





はぁ、めんどくさい。



「ごめんね、その日は用事があるの。だからまた今度ね」


本当は用事なんてない。
図書館でゆっくり読書しようと思ってただけ。


休みの日まで気を遣うのが億劫だった。

前は違った。

本当にあの人達と遊びに行っていた。


だがもう無理だ。


楽さを知ると抜け出すことなんて出来ない。



だから笑顔で断った。

――――――ただ上手く笑えてるか
分からなかった。


あんな笑顔を見てしまったから。