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「綺麗なお空だね。じゃぁ次は天使さん描こうか」

「なんで?あたしこれから真っ黒なお空描くの」


「綺麗なお空描いたのがもったいないじゃないか」


「だって真っ黒なお空の向こうは綺麗なお空なんでしょう?」


「そうだけどねでも天使さん描いてみよう?
その方がみんな喜ぶと思うよ」

「うーん、パパが言うならそうする」



パパは油絵の具の匂いがして好き

パパは絵描きさん



お絵描きが好き

描くのが楽しい


でもいつも描きたい絵は描けない


パパがいつも何か言ってくる



あたしが描く絵はすっごい高く売れる


ケーキが食べきれないくらい買えるほど売れるんだって


ママが言ってた





この前知らない人がお話を聞きにきた

夕日新聞のきしゃさんなんだって




小学校から帰って来てはお友達とも遊ばずにお絵描きする日々


そしたらパパもママも喜んだ

だからいっぱいいっぱい描く




そんな日々が続いた



あの日までは


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