「つまり、異世界戦争というよりは、テロリスト退治というわけか・・・。」


 悠人の言葉。


「まぁ、ソレだな。ご丁寧にボスまでいるようだぜ。」


「つまり、その方を倒せば、終わりというコトですね・・・」


 カオリの言葉。


 あっというまに分かりやすい構図の出来上がりだ。


「そういうことなら、十分ね。それで・・・由良、あなたが無事に帰ってきたというコトは?」


 空間が開いたというコトは、向こうだって気がついたことだろう。


 それでも、由良は無事に帰ってきた。


 それはつまり・・・。


「気がついているだろうな・・・でも、それでも俺は帰ってこれた。」


 攻めるわけでもなく、反抗するわけでもなく、偵察部隊に気がついていながら、それを放っておいた。


 それは・・・。