「・・・・嫌だね。」





 由良は、断固として言い放った。


「なっ・・・お前なんて・・・。」


「うるせぇよ!ちょっと魔法が使えるからって、ちょっと人より頭が良いからって俺に偉そうな口聞くんじゃねぇよ!皐月に勝てない?カミレンロボに、レディに、ガルダストに、レッドにイエローにブラックに・・・あぁ、勝てないね!勝つことなんてできねぇよ!でも、テメェには勝てる!いくら、お前が魔法を使おうと、お前にだけは勝てるさ!!」


 由良は、言い放つ。


 怒気を込めて、愛情をこめて、涙を浮かべて、怒鳴り散らす。


「なめるな!悠人!!俺を誰だと思ってる!てめぇが、魔法使いならこっちは暗殺者だ。俺の役目は戦うことじゃない、情報収集だ。てめぇが前線に立てないように、俺も前線では役立たずなんだよ!」


 ・・・・・あ。


 悠人は、それで察した。


 こいつはこいつで、きっと己の無力さを感じているのだ。


 この場にいながら使えない事実を・・・。