こいつの顔を見ていると、本当に嫌気が差してくる。
嫌い、嫌い、嫌い。気持ち悪い、死んでほしい、憎らしい。
そんな感情が、どんどん増加していく。完璧なあの子に、嫉妬してしまう。
あの子は、私の彼氏に色目を使った。それがどうしても、許せなかった。
あの日、桜の木の下で「愛してる」と言ってくれた。るいは、確かに私のことを「愛してる」と言ったのだ。
その対象が、いつかあの子に向かってしまうのではないかと、心配した。
私じゃなくて、完璧なあの子の方に。るいは、あいつの元に行ってしまうのではないか、と。