腹黒王子は隠れボディーガードを無自覚に偏愛する。



先手を打たれた...!



「え、えっと、実は、...と、図書館?で同じ本を読んで...その......気があって仲良くなったというか...。」



自分でも思う、苦しい説明。

...本当は、学校の図書館なんて言ったことないんですけどね...。



「...はぁ...そういうことは言ってもらわないと...」



信じてくれた...?



「す、すみません...!これからは気をつけます...!」



よかった...。



「...でも、あのような姿の千空さまは久しぶりでした。なにせここ最近、信頼しているもの以外では中々素になることがなかったものでして。」



その言葉に胸が熱くなる。

な、なんでだろう...うれしい...。


前、東条さんの看病した時から、少し胸辺りが変だっ...。



そんなことを考えていると、涼風さんが何かに気づいた様子で...急に顔を近づけてきた。


「へ、?」



こ、これって...!