プルルルル〜プルルルル〜…


長いコールの後


仁;はい。


電話に出た仁君の後ろはまたガヤガヤと騒がしかった…


あきな;ごめん…てっきり家に居るかと思って…。出掛けてた??


仁;あー…うん、実は先輩から飲みに誘われてて…あきなちゃんと先約があったから断ったんだけど…人数足りないからって呼び出しかかってさ,また街に戻ったんだ…


あきな;そう…だったんだ…




アタシとキスして…

甘い余韻に浸ってたのは、遊び慣れしてないアタシだけで…

仁君からのメールは、

先輩達と騒ぎながら、ビール片手にいじった携帯からのもので…



−−−心も何も,こもってなかったんだね−−−



あきな;じゃあ…おやすみなさい…


仁;おやすみ。


『おやすみ』と話す仁君の後ろで、


女の子が…

「仁、誰と電話してんの?おんな−??」

って拗ねたような声を出すのが


ハッキリと聞こえた。