仁;あのさ!さっきの電話、彼氏からだろ?…うまく行ってんの?馬場から少しは聞いた事あるけど…どんな奴?


やっぱり電話を聞かれてたかという思いと…
惹かれている人に彼氏の話しをしなきゃいけないかと思うと…


とっても気まずくなってくる。


あきな;…ぅん。彼氏。仁君とは正反対で、冴えなくて…でも優しいかな…


確かに哲平は優しいけど、優しいなんて事は好きの理由にならない。そう思っているアタシが…
彼氏ってどんな奴?
って聞かれて
『優しい』って答える…。

仁;へぇ〜…


自分から聞いてきたくせに、興味なさそうに聞き流す。


あきな;…それより!さっきの店員さん!絶対仁君に色目遣ってたよね!


話しを反らすように話題を変える。


仁;そう?どの子?可愛い子だった??


仁君は店内を見渡しながら話す…


あきな;今は…いないかな。可愛い子だったよ!


仁;そーなの?目の前にあきなちゃんが居るから、店員なんて見てなかった(笑)


ちゃんと見とけば良かった〜

なんて話しながら、ビールを飲み干す…


って!目の前にあきなちゃんが居るから〜…って…


サラっとそんな事が言える仁君はやっぱり…


慣れてる。