四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

「申し訳ありません主様……っ!」

「あ、謝らなくていいよ伊春君! 伊春君の気持ちは充分伝わってるから!」

「ですが……主様がフィアスコに狙われ危険な目に遭っていたというのに、私ときたら……」

「伊春君たちは別のフィアスコを倒してたんでしょっ? それなら仕方ないよ……! だから顔上げて、ねっ?」

 無事フィアスコを倒し季節を元通りにした後、伊春君と夏生君も急いだように駆けつけてくれた。

 だけど伊春君は私を見るや否や勢いよく頭を下げてきて、さっきからずっとこの調子。

 気にしなくていいよって伝えても伊春君の気が済まないようで、顔を上げても私から目を逸らし続けている。

「伊春っちさぁ、陽依っちがいいよって言ってくれてるんだからもうよくねぇ? 逆にみっともねーぞ?」

「こればかりは夏生の言う通りかもね。伊春の誠意を主様も分かってくれてるから、過度に謝罪しても主様も困っちゃうよ?」

「……まぁ、それが伊春の性格だけど。義理堅くて情に厚い感じとか。」

 唇を真一文字に引き結んでいる伊春君を見かねて、みんなが呆れたようにボヤく。