ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

 Labyrinthの脅威が去って、再び平和な日常が訪れた。

 そんな今日は1学期の終業式。ホームルームが終わると、私と昴くんは急いで駅へ向かい、電車に飛び乗った。

 目指すは、海岸近くのホテルラウンジのレストラン。ここで私たちをお祝いするために待ってくれてる人がいるんだ。その人は――。


「瞳ちゃん、お待たせ!」

青い空と海が臨める大きな窓辺の席に座っていた瞳ちゃんが、私たちに気づいて振り返り、手招きをした。

「待ってたよ、二人共」

 にっこり微笑む彼女に、私は汗だくのまま彼女に頭を下げる。

「遅くなってごめんね。ホームルームが長引いちゃって……」

「大丈夫。私もさっき着いたばかりだしね。テーブルも、スタッフの人たちがセッティングしてくれたばかりだから」

 瞳ちゃんが視線を向けた先には、私たちの前にある広々とした白いテーブル。

 そこには、夏らしい華やかなアフタヌーンティーセットが並んでいた。

 お洒落なサンドイッチにパスタ。マンゴーとバニラアイスのパフェ。

 柑橘系のフルーツジュース、そして色とりどりのケーキやタルトまである。