学生の頃は感情を口に出して、露わにしなかったジェイだったが、色々な枷から抜け出した今では、言いたいことを王太子にぶつける。
「多分、無意識なんでしょうけど。
貴方はミネルヴァの事を『あれ』、クリスティアナは『あの女』と俺に言ったのに、王女殿下の事は『貞操観念のしっかりした賢いひと』と説明されたんです。
貴方らしくない、その人間性を尊重した言葉とその慈しむ表情で、俺は殿下が王女にどんな想いを持っていたか、気が付いた」
「……俺は、そんな風に彼女の事を……お前に話した?」
「いつかは、アリステア聖下が連れてきた女性を、黙って娶るつもりでしたか。
その方が楽だし、怠惰なふりをしたい貴方の望み通りなら、どうぞその様に……」
「そんなもん、するかよ!」
お決まりのテリオスの台詞が出たが、これ程大きく強く。
彼が否定したのを、初めて聞いたジェイとケインだった。
「多分、無意識なんでしょうけど。
貴方はミネルヴァの事を『あれ』、クリスティアナは『あの女』と俺に言ったのに、王女殿下の事は『貞操観念のしっかりした賢いひと』と説明されたんです。
貴方らしくない、その人間性を尊重した言葉とその慈しむ表情で、俺は殿下が王女にどんな想いを持っていたか、気が付いた」
「……俺は、そんな風に彼女の事を……お前に話した?」
「いつかは、アリステア聖下が連れてきた女性を、黙って娶るつもりでしたか。
その方が楽だし、怠惰なふりをしたい貴方の望み通りなら、どうぞその様に……」
「そんなもん、するかよ!」
お決まりのテリオスの台詞が出たが、これ程大きく強く。
彼が否定したのを、初めて聞いたジェイとケインだった。



