――――――‥‥‥…
「ねえ。何お願いしたの?」
期待に満ちた目を翔平に向ける。
「教えたら叶わねーだろ!」
翔平の冷たい視線が上から刺さる。
「だっ‥――」
「翔!?」
私は目を疑った。
だって……‥
目の前で女が翔平に抱きついて来たから。
その女は、翔平に
「こんなとこで会うなんて!
てか翔、出勤日減らしたの??
なんか最近、冷たいよねえ。
あたし、何かした?」
と、媚びるような声で問いかけた。
翔平に、腕をまわしたまま。
「朝子、年末忙しいって言ってたじゃん!」
「そうだけどお。
でも、電話くらいくれてもいいじゃん!」
何言ってるの?
翔平――――…‥?
翔平は、明らかに固まってた。
呆然としてた私を、女は一瞬見た。
「新しいお客さん?若いね!」
翔平は少し戸惑ったように頷いて笑った。
「じゃあね!あたし、友達と来てるから戻るよ!」
女はそう言って、翔平から離れた。
そして、私に近寄ってきて
「色かけられてるんでしょ?
見れば分かる!私には、友営だから安心して!」
と言って軽く手を振った。
―――――――………‥