結衣は必死に涙をこらえていて……



私の悩みなんて、ちっぽけなんだと改めてきずかされた。





「泣いていいよ。」


なんて言葉は、無責任な気がして。



でも、他になにも思いつかなくて。





私はただ、結衣の目に溜まる涙を見つめていた。






―――‥……

―――――――‥‥…………




「そういえばさ、高校生のときも
しょっちゅう2人でパフェ食べたよね〜!」

抹茶パフェをつつきながら、嬉しそうに結衣はそう言った。



「1日で二個食べたり、巨大パフェも食べに行ったっけ!」


「なつかしーい!!」




昔話に花を咲かせながら、私達は一気にパフェを食べた。





「そういえばさ!高校生のとき、寛貴が周りに目移りしないようにって、やたらと大人っぽくなろうとしてたな。」



結衣の目が、急に暗くなった。





「今、寛貴が私のこと見たら何て言うんだろ。」



暗くなった目から、雨のような涙が溢れだした。





「ホストクラブになんか通っちゃってさ、私バカじゃない?!何の意味もないことくらい、分かってるよ。



でもあいつがさ、あの日声かけてくれなかったら、私死んでたかもしれない…‥。」