――――…‥

――――――…‥


私は結衣を無理矢理引っ張って
病院へ戻った。




「寛貴君の病室…‥ココ?」





結衣は小さく頷いた。




「ねえ…本当に合ってる?
名札入ってないけど…‥。
…‥違う人だったら怒られるよ?
もう消灯時間まわってるし。」



すると結衣が急に崩れて
病室のドアを強く叩きだした。



「寛貴…‥寛貴いっ…‥!
迎えに来てくれるって言ったよね…!
早く来てよっ‥…!
どーして会ってくれないの!?
早く来てっ!!」


泣き叫ぶ結衣。


私はドアを開けようとしたけど
鍵がかかってて開かない。



「結衣…‥
もう遅いから…‥
落ち着いてよ。
寛貴君寝てるんだよ…‥」


それでも結衣は
私の声なんか聞こえない位
大きな声で泣き叫ぶ。



「開けてよ寛貴ー!
どこ行ったのよー!!」




私が結衣を抱きしめようとした時

懐中電灯を持ったナース
4人がバタバタと走ってきた。



「はーい。
鳴宮さん落ち着きましょうね〜。」

「大丈夫ですよ〜。
分かりますかー?」


ナース達は慣れた手つきで
結衣を起こし、処置室へ運んだ。




結衣はしばらく泣き叫んでいたが、
ナース達の言葉に落ち着きを取り戻したのか、
静かに眠りに着いた。