―――――…‥



目が覚めたのは
夕方の6時だった。



翔平、いつ来てくれるんだろ…‥



私の願いも虚しく
この日、翔平は来なかった。



電話にも出てくれない。


この広い部屋で
一人、翔平を待つ私…

窓から見える
この広くて冷たい街を照らす
ネオンの光‥…



次の日も次の日も…
私は翔平を待っていた。



翔平と会えなくなって
4日が過ぎた。



―――――‥…



――4日ぶりに外に出た私が
向かったのは‥…




【Club Dear Princess】…‥





「ようこそPrincess。」



――受付にいる30すぎの男が
近寄ってきた。



「…‥SHO。」


私は男に小さな声で言った。



「…‥申し訳ございません。
本日SHOは出勤しておりません。」


男は頭を下げた。


「うそ…‥分かった。
じゃあ代わりに
翔平の連絡先教えてっ。」


私は男のスーツを掴んだ。


「‥…申し訳ございません。
当店ではお客様に
キャストの個人情報を
お教えする事はできかねます。
ご了承下さい。」


男は深く頭を下げ、
私の手をさっと払った。



―――――‥…



翔平―‥…


どこにいるの‥…?



私が一人で泣いていたら
あなたは飛んで来て
私の頭を優しく撫でて
涙を拭ってくれたよね‥…

どうして‥…?



ああ、こんな事になるなら
最初から期待なんて
するんじゃなかった。

こんな事になるって
分かっていたら‥…