翌日のお昼、
結衣に大学の近くにある
カフェに呼び出された。
先に着いていた結衣を見つけ、
駆け足でテーブルに着くと
結衣が無理に笑顔を作った。
「ごめんね。急に呼び出して」
「ううんっ!
今日、もう授業ないし」
近付いて来たウエイトレスに
「クリームパスタ1つ。」
と注文し、
冷たくなったコートを脱いだ。
「結衣どしたの〜?
なんか暗くない?」
テーブルにひじをついて
私の腕を真剣に見つめる結衣に
わざと明るく問い掛けた。
「ねえ………
これ、どうしたの?」
「えっ?」
結衣が見つめているのは
半袖ニットから伸びる
私の腕にあるアザだった。