今日もなんだか嫌な視線を受けて、神風の時間は終わった。
少なくともセシルはそう感じていた。
皆から受ける視線が怖い。
何かを求めるようなその視線が。
そのことを、初めて歌い終わった後にリラに言ったら、他の誰にも言わないようにと釘を刺された。
視線の正体は、憧れと妬みと諦め。
セシルはもともと興味なかった神風を、早く辞めたいともリラに言ったが、それも言うなと言われた。
今となってはリラ様様だ。
あの時、もし、最初に言ったのがリラでなかったら・・・
考えられない罰と拷問が待っていたと言うのは後から聞いた話。
神は絶対な存在。