黙って歩き出すとリラもついてきた。




「そんなに落ち込まないの!次はセシルが唯一皆から讃えられる神風の時間だよ?嫌なら私が代役やってもいいけど、後で非難ゴウゴウだろうな…」


「だから、自信持ちなさいって!」



またもや思いきり背中を平手で叩かれ、息を詰まらせる。




「けほっ、、自信ってったって…」




「何言ってるの!セシルにしか出来ないんだから!やりたい人はこの天界の中にやまほどいるんだよ!贅沢言わないで!」




セシルの態度が余程気にくわなかったのかリラは怒りの足取りで先に行ってしまった…



(私なんか、好きでやってる訳じゃないのに……)



重くドンヨリとした空気を纏い、あと数十歩を歩く。