真っ黒な絶望のなか、すべてのことを忘れようと必死に走る。
こころを支配する嫌な感情に全てから逃げたいと思ってしまう。
私の心みたいに真っ黒な暗闇が広がる森のなかで足を止める。
このまま消えれたらいいのに、そんな気持ちでぼんやりとしたまま立ち尽くす。
ふと顔を上げると、暗闇の奥の方にぼんやりと淡く柔らかな光があることに気がついた。
なんだろう……?
不思議に思って少しずつ光がある方向に進んでいく。
近づいて見えたのは、レトロかわいい感じの建物と『喫茶 宝石箱』の文字。
それがなぜだかとても暖かく感じて無意識のうちに木でできている古びた扉に手をかけていた。
柔らかい光とともに目に飛び込んできたのはーーー
「あれ?お客さん?」
「こんな時間にめずらしー」
「あっ!女の子だね」
「めっちゃ可愛いっ!」
「いらっしゃい」
__________イケメンな5人の男の子たちでした。
