「おはよ。奈美ちゃん。」

武彦が奈美にあいさつをした。

「お、おはよう…」

それだけで、奈美は自分の頬が熱くなるのを感じた。

「奈~美」

「え…?あ…。」

紗英は肘で奈美をつついた。

恐らく、要と隣に座りたいから、席を替われと合図しているんだろう。

そう察した奈美は席を立った。

「要君。
ここどうぞ。」

「あ、ありがと。
奈美ちゃん。」

要は迷う事なく紗英の隣に腰を下ろした。

ありがと…


紗英が口だけ動かして奈美にウインクしてみせた。

奈美もそんな紗英に微笑むと、紗英達のすぐ前の席に座った。

すると、奈美の隣に武彦も…。

そっか。

紗英と要君が一緒に座ると必然的に…


奈美は頬がさらに熱くなるのを感じた。