「それはちょっと対象外かなぁ。

ちなみに女性は?」


またカナ爺が答える。


「オスと同じじゃ。

20代が1人とあとは婆ばかりじゃな」


「婆って言うなよ。

なんか間が開いてるんだね。

どうして40とか50の年代がいないの?」


用事がなくなったと思ったのか、鉄治さんは扉を閉め、座布団に座る。


「山奥に帰っていったよ。

そっちにはここよりもっと大勢の仲間がおる」


「ふぅん……。

そっちとは交流ないの?」


「カラスが飛んでも2日はかかるぞ。

あるわけがない」